あらすじ
全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部で、2年生になった黄前久美子は、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。全国大会出場校とあって、多くの1年生が入部する中、久美子たちの低音パートには、久石奏、鈴木美玲、鈴木さつき、月永求という4人の1年生がやってくる。サンライズフェスティバルやオーディション、そしてコンクールと、全国大会金賞を目標に掲げて進む吹奏楽部だったが、問題が次々と勃発し……。
引用元:https://eiga.com/movie/87241/
最高の青春映画!!!
響け!ユーフォニアムというと、京都の宇治を舞台にした吹奏楽部の面々のお話ですが、テレビ放送時からそのリアルな人間関係や、高校生らしい青春が話題となっていました。
今回の映画もまさに青春真っ盛り!リアルな人間関係も健在で、とてもリアルかつ人間性豊かな素晴らしい映画でした。
映画の内容を振り返りつつ、感想を書いていこうと思います。
新入生に振り回される久美子
一年生だった久美子たちも二年生になりました。
新入生も入り、夏のコンクールに向けて始動した吹奏楽部。
メンバーは3年生が抜け、部長はトランペットの優子先輩。副部長にユーフォニアムの夏紀先輩になっています。
ちょっと空回り気味な優子先輩を、しっかりとした夏紀先輩がフォローするなど、いいコンビで3年生はうまく部を回していきます。このあたりは流石3年生。激動の2年前を乗り越えただけはあります。
2年生も昨年の厳しい練習にも耐えただけあって、立派に成長し、一年前と比べると多少の貫禄を感じさせるようになっていました。
ですが、新たに入ってきた新入生はみんな問題ばかり。
新入生同士で仲が悪かったり、どうしても部活に慣れなくて演奏直前に部活を辞めようとしたりと、そんな一年生に二年生はあたふた。
特に一年生担当となった久美子は一年生達に翻弄されることになります。
いつの間にか、久美子の元には一年生が相談しに来るようになり、久美子は「黄前相談所」として一年生のお悩み相談所になっていきます。
この感じは凄いよくわかります。私自身も高校時分、二年生となり新入生の面倒を見ることとなった時は大変でした。
新入生にとって新しい環境、思春期真っ盛りな彼ら彼女らが不安定になってしまうのは仕方がない事だと今なら分かりますが、当時の私には分からないことだらけ。
色々と懐かしい思いを感じながら観ていました。
ちなみに久美子の恋愛も一年生の冬に進展し、秀一とな一年の冬の間に交際を始め、陰ながら二人は付き合い始めていました。
曲者新入生「奏」
低音パートには新入生が4人入ってきます。
ユーフォには1人で久石奏ちゃん。
相変わらず京アニのキャラクターはみんなかわいいですが、奏ちゃんは可愛らしさの中に、あざとさ、狡猾さを見せるキャラクターデザイン。
本人もどこか人の気持ちを先読みし、決して人に自分の気持ちを読ませず、人との間に一歩線を引いて接するような女の子。
そしてなぜだか久美子にだけは心を開いているようで、何かと久美子を手助けしたり、久美子の言うことだけは聞いたりと久美子贔屓を見せ始めます。
また言いにくい事をズバッと言ったり、相手の考えを先回りして動いたり、決して自分の本心は言わずに隠したまま、他の人と接する。
そんな狡猾さすら見せ、決して自分の本心を隠して見せない奏に、久美子は踏み込んで行きます。
奏の想い
久美子の良さ。それは他人の心に違和感なく滑り込んで行くこと。
本人がそのことをどう思っているのかわかりませんが、今まで久美子はそうした相手にスルリと入り込むことで、相手の気持ちとぶつかってきました。
それは卒業したあすか先輩であり、麗奈であり、そして今回は一年生「奏」です。
「奏」は、中学生時代のとある出来事から、相手を信用できない、頑張っても報われないという考えに囚われてしまいます。
そのため、とある事で久美子や夏紀先輩とぶつかってしまう奏。
どうしようもなく行き詰まった奏の気持ちを聞き、寄り添ってあげ、奏の中にあった他人への不信感、努力することの徒労感、すべてが無駄だと思っていたことを、無駄では無いと褒めてあげる。
久美子に自分の気持を打ち明けた奏は、無駄なことは無いと前向きに進もうとし始めます。
そして感動のフィナーレ
そして遂にコンクール。 課題曲はリズと青い鳥映画前作のテーマとなった曲で、メインを弾く2人の物語が前作の映画です。
観てない人は是非観て欲しい。とても綺麗で美しい映画でした。
今回この2人はコンクールの場面で出て来る時以外殆ど姿を見せません。
ですが、この映画を観ていたことで、課題であるリズと青い鳥をさらに深い気持ちで聴くことが出来ます。前作を観た人はつい涙腺が緩んでしまうこと間違いなしです。
本番前には卒業した先輩達が応援に来てくれたり、あすか先輩も応援に来てくれます。
先輩の登場と、久美子と先輩とのやり取りに2人の絆を感じ、思わず涙腺が緩んでしまいました。
ちなみに私はあすか先輩がユーフォニアムの中では1・2を争うほど好きなのです!
演奏は響けユーフォニアムならではのフル演奏。
最初から最後までしっかりと演奏を楽しむことが出来ます。
それぞれ演奏者みんながどのような表情で、気持ちで、想いで演奏しているのか。
ぜひ劇場で観てください。
当たり前ですが演奏は素晴らしいの一言です!
帰りのバスの中で
コンクールが終わりバスに乗って帰る場面
久美子と奏のやり取りで、奏での零した言葉があります。
ネタバレのため伏せますが、この言葉を聞いて、ようやくこの場所で奏の壁が取り払われ、久美子と同じように、先に進むことが出来るようになったのだと感じました。
惜しい点
残念な点はほとんどありません。
映画としても最高によく出来ていました。
惜しむべきは、出来ればテレビでやって欲しかった。
というのも、二時間映画で一年分が終わってしまうため、スピードがとても早い。
本来二時間で本一冊だと思うとそう早く無いのですが、一期がとても丁寧に作られていた分どうしても展開が早く感じてしまいます。
一期はなんと原作本1冊を1クールで描いていたそうです。それを考えると映画のペースがとても早く感じてしまいます。
奏との関わりで半分ほど使ってしまうため、折角のほかの新入生の話や、2年生、3年生の話が殆ど無い。もっと深く描いて欲しかったので、その点だけ残念でした。
ですが逆にいうと、映画という2時間の中に力を注げた分、クオリティがとても高い映画に仕上がっていました。
京アニに低いクオリティアニメは無いと言って良いですが、今回の響けユーフォニアムも京アニブランドに違わない素晴らしいクオリティでした。
そう考えれば、この映画が素晴らしい出来であったのも、映画だからこそとも言えるのかもしれません。
まあ、TVアニメでも映画並のクオリティを出してくるのが京アニですが・・・。
響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ 感想まとめ
とても素晴らしい映画でした。
響けユーフォニアムを観たことのある人はぜひ観に行って頂きたい。そして観ていない人もぜひ観に行って、そして一期、二期のTV版もしくは劇場版を観て頂きたい!
それぐらいに素晴らしい映画でした。
にしても、自分もこんな青春したかったなぁ・・・。
響けユーフォニアムはU-NEXTで無料で観ることが出来ます。
以下の記事で詳細を書いていますので、映画を見る前に。そして観た後に復習としてもう一度観たい人はぜひU-NEXTで響けユーフォニアムシリーズを観てみてください。
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