あらすじ
記憶をなくした総理大臣が主人公の政界コメディ。
史上最低の支持率を叩き出した総理大臣を中井貴一が演じるほか、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市ら豪華キャストが顔をそろえる。
国民からは史上最悪のダメ総理と呼ばれた総理大臣の黒田啓介は、演説中に一般市民の投げた石が頭にあたり、一切の記憶をなくしてしまう。
各大臣の顔や名前はもちろん、国会議事堂の本会議室の場所、自分の息子の名前すらもわからなくなってしまった啓介は、金と権力に目がくらんだ悪徳政治家から善良な普通のおじさんに変貌してしまった。
国政の混乱を避けるため、啓介が記憶を失ったことは国民には隠され、啓介は秘書官たちのサポートにより、なんとか日々の公務をこなしていった。
結果的にあらゆるしがらみから解放されて、真摯に政治と向き合うこととなった啓介は、本気でこの国を変えたいと思いはじめようになり……。
引用元:https://eiga.com/movie/89619/
三谷幸喜の新作映画「記憶にございません!」観に行ってきました!
まずタイトルが秀逸ですよね!「記憶にございません」
何か困ったことがあったら必ずいうこの言葉。
さらにCMのインパクトも強い! 私もこのキャッチコピーと映画館で観たCMに釣られて観にってしまいました。
内容はというと、三谷幸喜さんらしい映画でしたね。
映画を一言でいうとこちら
【さらっと笑えるお茶の間用映画】でしょうか?
簡単なあらすじとしては、
国民から大批判を受けている総理大臣が、石を頭に投げられ記憶を失い真っさらな一人の人間として総理大臣になるという話。
出てくる登場人物全てが見知った人物だけに、出てくるだけで笑いが館内に溢れていました。
社会的な風刺
まず観ていて思ったのが、今の社会に対して、風刺的な内容が多く含まれているなーといったことでした。
例えば蓮舫さんみたいな議員が出てきたり、不倫問題をすっぱ抜かれたり。
(そしてその蓮舫さんと裏で不倫関係だったり・・・)
何も出来ない無能な政治家、裏金・献金・不倫といった、今までも度々表に出てくる政治家の負の内容を多く取り入れ、それを笑いに変えている場面が多くみられます。
とは言っても、本作はコメディですので、現実とは違い「そんなやつ居ないだろ!」というようなバカみたいな行動で視聴者を笑わせてくるのですが、それが一周回って、今の政治家を馬鹿にしているようにも感じられました。
コメディらしい風刺が効いていて大変良かったです。
連続してやってくる笑いの場面
視聴中はさすが三谷監督だけあって、常にどこかしら場面場面で笑っていました。
ちょっとした小ネタをふんだんに盛り込んだ三谷幸喜ワールドはさすがです。
展開が進む中、飽きること無く笑い場があるのはすごいですね。
映画館内も常に笑いがあって、観ていて笑える面白い映画だったと言えると思います。
「さらっと笑えるお茶の間用」と評した理由
さて、ここまで「記憶にございません!」の良い点を述べてきました。
ここからはちょっと惜しかった点について書いていこうと思います。
悪かった点ではありません。”惜しかった点”です。
絶賛するのではなく「サラッと笑えるお茶の間映画」となぜ私が評した理由でもあります。
深みがない
まず初めに、この映画深みがありません。
「深み」とは、この映画を観て考えさせられたり、何か心に響くものがあったか?という事なのですが、それが全くありません。
映画の内容は、観る前に想像がついた通りの展開で、思ったとおりに物語が進み、特に驚きも、観終わったあとに感慨深さも無く、映画は終わります。
観てよかったーと満足感を得たり、映画の内容に考えさせられるようなことが全く無かったのです。
別に全ての映画に「深み」を求めているわけでは有りません。
大爆笑出来る映画であればそれも楽しめますし、ホラーであれば恐怖を、アクションであれば興奮を。
映画はそれぞれに観客を楽しませる必要があります。
でなければ誰も映画を観に行きません。
この「記憶にございません!」はそこが弱かった。
私が映画を観終わった感想は「そこそこ笑えたなー」でした。
「そこそこでも笑えた」のであればいいじゃない。と思うかもしれませんが、
お金を払って(しかも一般なら平日1900円!)しょうもない映画だったら、お金を無駄にした気になります。
「記憶にございません!」は
観た後の満足感が殆どない、ただ表面上の笑いに釣られて一緒に軽く笑うだけの映画でした。
結局大爆笑は一度もしなかった
上でも書いていますが、映画自体に深みは無く、観終わったところで何か得られるものは特に有りませんでした。
コメディ映画ですから、笑えればいいじゃないか! と思いますが。本気で笑える場所は一度もなく、軽く「フフフッ」程度です。
唯一お話は綺麗にまとまっていました。
最後は綺麗に着地し、するりと終わった感じです。
拍子抜けしたと言っても良い。
こっちは笑いに来ているのに、一度も大爆笑もせず、でも物語だけは綺麗に進み、問題もなく着地して終わる。
心の底からの大爆笑というものが一度もなかった。
これが仲の良い家族や友人たちと、休日に集まって映画でも観るのであれば違うかと思います。
家族内で一緒に見て盛り上がることもあるでしょう。
ですが映画館という基本一人で観る場所では、あまりにも特徴がなさすぎた映画でした。
ですので、この映画の感想としては
【さらっと笑えるお茶の間用映画】
まさにこれだとおもったわけです。
「記憶にございません!」まとめ
面白かったのですが、あと少し物足りなさを感じざるを得ない映画でもありました。
三谷幸喜さんの映画はあまり観たことが無いのですが、多分もっと面白い映画を沢山作られていると思います。
一度他の作品も観てみたいですね。
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